ガラスのタンポポ#虹

秋の終わりから一緒だけど、オレは奏来に触れる事なく、今日まできた。


なぜなら。


春になって離れなければならない日ばかりを想像して、その辛さに怯えていたからで。


でも、今は。


そうじゃないんじゃないか、って。


春に終わりを告げなきゃならない理由なんてないんじゃないか、って思えて。


だからオレは。


強く、強く奏来を抱き締めた。


想いの強さに負けないように。


いつまでも、こうしていたい。


時間が止まればいいなんて本気で考えてしまう。


永遠なんて。


ありもしないものを欲しがってしまう。


奏来がオレに向き直り、オレの手を取って自分の頬に当てた。


まるでそれは、


“ソラはここにいるよ。翔ちゃんといるよ?”


と、言っているようで。


2人で目と目を合わせて笑った。