ガラスのタンポポ#虹

一つ失えば軽くなると思ってた。


花音を失えば。


オレの隣は空くと思ってた。


なのに、どうしてだろう。


身動きが取れない。


奏来へ向かって飛びたいのに、なのに。


翼をもぎ取られたような心の痛みは何だろう。


でも、いいんだ。


この傷さえ、痛みさえ奏来が背負うべきものなら、オレが代わりに感じていたい。


そのまま家には帰らず、奏来の家へ向かった。