あいつの青春



「……あるよ」


「え……。」


「一度や二度じゃない

幼稚園とか、
そんなチビの頃からずっと思ってた。」


「……………。」



俺は静かに深多さんの
横に座り直して話し始めた。


深多さんは無言で聞いてくれていた。




「ずっと苦しかった。


早く死んじゃいたいってすっげえ思ってた。

んーん…
今でもたまにそう思う」


深多さんは瞳の奥を揺らしながら苦しそうに聞いていた。




「でも、
今は俺の周りにいてくれる奴が居る。


素直には言ってくれないけど…

そいつが俺はここにいて良いって…
お前が必要だって言ってくれてる。」