あいつの青春



「しょーたぁ―…」


ガチャ―…


「あぁ、ヒロやっとあがったのか…

遅いんだよ。」


翔汰は案の定俺を睨みつけた。




「や、もーちょっと早く出てたんだけどね…

色々ありまして。」


「色々ってなんだよ」


「みなかに会った。」


「は?みなか!?何で?」


「訳は眠たくて聞いてないけど。」


「なんだよその理由…

ま、いーや
俺は風呂入ってくっから適当に寝てろ。」



「風呂は今みなかが
使ってると思うけど…」


「―…っんでだよ!?

あいつ人ん家の風呂勝手に使ってんじゃねーよ
馬鹿…。」




翔汰は何故か
自分の着替えをカバンに詰め込んだ。


「どこ行くの?

あ、家出?」


「お前も馬鹿、

だな。

俺、風呂屋行ってくるから。」