しばらく走り回っていたと思ったら急に立ち止まった。 どうしたのかな、と思う間もなく 「、ちょっ!」 彼女は海に足を入れた。 「何してるの!?」 これが太陽が照りつける青い海だったら、僕だってここまで焦らなかっただろう。 けれど、真っ黒く押し寄せる波は、全てを呑み込んでしまいそうで。 天使が羽根を棄てて堕ちて行くようで。 僕は彼女の腕をひいて強く抱き締めた。