「……分かったよ」 僕が溜め息混じりにそう漏らせば君はパアッと顔を輝かせる──元々僕の困った顔を見て笑っていたけれど。 「じゃあ早く行きましょう!」 僕の腕を掴んで急かす君を見ていたらそんなことはどうでも良くなってくるから不思議だ。 彼女が遊びに来ていた僕の部屋に鍵を掛けて、僕は夜の海へとくり出した。 「雅弥、見て!星が見えるわ」 「夜だからね」 金髪を風に預けるエンジェルと共に。