急いで自分の服の匂いを嗅ぐ。

確かに…芳さんの香水の匂いがする…。

爽やかだけどどこか甘くて…嫌いじゃない……ううん、嫌いになれない。 そんな匂い…。 いつまでも鼻に残る匂い。


「今までにも何度かあったよな。」

「!!!」


バレてた…。


「汰一も気付いてたと思うぞ。」

「っ…。」


あたし…傷付けてた…??
バレてないつもりだったのに…。


「お前が何やってるかも、何考えてんのかも分かんねぇ。 でもな、お前を大事に思ってくれてる奴を、傷付けんのは止めろ。」

「…うん。」


気を付けよう…。


「っで、実際浮気でもしてんのか??」