あれから1週間が経った。

そんなある日の夕方、テレビ局廊下にて。


「コウくーん。」


とニコニコしながら近づいてきたのは、他でもない、芳さんだ。


「なんすか??」

「あれー、俺敬語なしって、言ったよね。」

「あっ…えっと……なんだよ。」


と返すと、満足そうに頷いた。


「今日さ、一緒にご飯食べよ??」

「えっと…。」


今日は確か、汰一とご飯食べに行く約束してた日…。

断れないかな…。


「今日はちょっと…。」

「なんで?? 仕事入ってた??」


とにこやかに言う。

逆にその態度が怖いです。


「…あ、もしかして、汰一さんとの約束??」