目を覚ますと、白だらけの無機質な空間。

右手に感じた温もりに、頭がハッキリした。


「汰一…。」

「おはよ。」

「ん~…。」


どうやら病院みたい。


「大丈夫か?」

「うん。」


そういえば、あたし倒れたんだっけ…。


「ずっと極度の緊張状態だったから…疲れが出たんだろうってさ。」

「そっか…。」


緊張とかしてたつもりないんだけどなぁ…。


「ゆっくり休んどけ。」


そう言って頭を撫でる汰一。


「うん…そうする。」


目を閉じた瞬間、また眠りに堕ちた。