《短編》想い人〜叶わぬ想い〜

祐介さんはその後もあたしの隣にいた。


いや、あたしが動けなかっただけなんだ。

どうしても彼の横をとられたくなかったから。



酔っ払っているからなのか、指輪を外して、着けてを繰り返してる。


「無くしちゃうから着けとかないと駄目だよ。奥様に怒られちゃうよ。」


そう彼に言ったけど、本当は自分に言い聞かせてた。



ダメだってわかってるのに、惹かれていくのはどうしたらいいの?