ピンポーン。


今のあたしの心境とは程遠い、
軽快な音が家にひびいた。


う、、、ついに来たか、、、

できればこのまま帰ってほしい。


「誰に帰ってほしいって?」

「そんなの恭に決まって、、、え?!」

あたしの勘がはずれることを願いつつ、
うしろを向いたあたしは
思わず自分の勘のよさをのろった。


そうだった。

あたしの家は恭の家。

恭の家はあたしの家。


そんな当たり前のことを忘れていた。

ん?じゃあなんでさっきピンポン
押したんだろ。


つくずく恭の行動は、不明だ。