「私はね、消したいのよ。

 愛を苦しめたものすべてを。

 この世から消したいの。

 少しでもこの世に残るなんて認めない。


 絶対に許さない。


 さようなら信治くん。」


「ヒトミ…」

体の中をむしばまれていくのを感じながらオレはヒトミを見上げた。

もはや自力では立っていることができなかった。

「ヒ…トミ…」