死にたくない死にたくない

外に出なければ。

しかし走っても走っても出口は見えない。

それどころか光すらない。

光が見えない暗闇の中をがむしゃらに走った。

ふと足元を何かが動いていることに気がついた。

何だ…?

これは…

虫…?



「うわあああああ!」



しかも一匹ではない。

何十匹。いや何百匹という大量の虫が足元をうごめいている。

同じ方向に向かい、それは一目散に、俺には目もくれず這っていく。

この先に何があるんだ…。

出口…?

かすかな希望を抱きながらオレは虫と同じ方向に向かうことに決めた。