「あなたと出会えたこと私は本当に運命だと思ったの。きっと愛が私とあなたを出会わせてくれたんだって。そう思った」

ヒトミは雄弁に語った。

「ここはね愛の部屋なの。愛が過ごしてきた部屋。父親に犯され続けた愛が唯一落ち着ける場所。これ見て。信治くん」

ヒトミが手に持ったのは一枚の写真だった。

中学1年生の時に行った遠足の写真。

写っているのはオレだ。

「すぐに分かったよ。愛が好きだったのは信治くんだって。でも信治くん、あなたは愛を覚えていなかった。ううん、そうじゃない。忘れようと必死だった。」

冷たく光る瞳でオレの方を見た。

「私はあなたが許せない」

「ヒトミ。違うんだ。オレは…」

言いかけたところで、オレは体の異変に気がついた。

何だコレ…体が熱い…