その時オレはその瞳を美しいと思った。

その瞳から目がそらせなかった。

「藤沢君。私…」

その時、後ろの茂みががさっとなった。

オレはどきっとした。

きっと見ているに違いない。

マコトやナギサが。

「何?」

その音に怯えたキサラギがオレの腕を掴んだ。

こんなとこ見られたらきっと…

オレはとっさにキサラギを払いのけた

「触んな!」

急な動作にキサラギは驚き、よろけた。

そしてその拍子に足をすべらせた。