「悪い悪い。あの後どうしたんだ?二次会とか行ったのか。」

「あーいや、なんか皆忙しいっつって結局そのまま解散だよ。せっかく春子ちゃん来てたのにさ。全然話せなかったよ。」

春子ちゃんとはマコトが中学時代片思いしていた美少女だ。

「残念だったな。ま、中学の淡い思い出なんてそんなもんだろ。向こうだって彼氏くらいいるだろ。」

「けっ。自分が幸せだからって偉そうにしやがって。ところでさぁ…」

声を潜めマコトが顔を近付けてきた。

「もうやった?」

危うく食べているカツ丼を吹き出すところだった。

「な、なんだよ!急に!」

「彼女さ、相当美人なんだろ?それに醸し出すオーラがエロいらしいじゃん」

誰だよ!そんなこと言ったのは!

ニヤニヤしながらマコトは、どうなんだよ、と下世話な質問を繰り返す。

「ノーコメント…」