「やべぇ〜緊張してきたし」
俺は居酒屋に向かう車内で、本音をふと漏らした。
「雪〜、やっぱり緊張してんだぁ〜」
その言葉を聞き逃さなかった雅が、後ろの座席から乗り出してそう言った。
「あたり前じゃん、色々あったんだし
告白すんの今さらだから…」
そんな俺の弱気な言葉をかき消すように、楓が言った。
「弱音吐いてんじゃねぇよ、雪
やることやったんだから、自信もって砕けてこい」
「待った、砕けるって駄目じゃない」
雅は楓のボケに普通にツッコミ、そのあと二人は笑いあっていた。
そんな中、俺は笑う余裕なんて
少しもなくて、流れていく景色をなんとなく眺めていた。



