瑠美を待っている俺の前を通る人たちは、様々だった。 恋人たちは、お互いを時々見て微笑みながら歩き 仕事に疲れたおじさんたちは、 下を向いて疲れた顔をしていた。 そして、子どもたちは前を向いて 賑やかに始終笑顔で歩いていた。 ―俺は今どの方向に、向いてい歩いているのだろう と俺はそんな答えが永遠に出ない 難しいようで、くだらないようなことを考えていた。 そして、ふと遠くを見ると瑠美が歩いてきているのが見えた。