「雪っ(ユキ)」 俺は振り向き、少し遠くに見える彼女に向かって 彼女には負けるけど、大きい声で言った。 そうすると、飲み屋街を行き交う人々は、今度は俺を「なんだコイツは」と迷惑そうな目で見た。 その言葉を聞いた、彼女は頭を下げたあと俺に手を振った。 なので、それに対して俺は手を上に軽く上げて返事をした。 そして、振り返りその場をのんびり下を見ながら歩いて去った。 このあと、俺は彼女の名前を聞くのを忘れたのに気づいたのは 二次会に着いて、しばらく経ってからだった。