だから、俺は思い切って結菜に聞いてみた。 「ねぇ、結菜」 「はい?」 結菜はツマミを手に持ったまま、俺の方に振り返る。 その結菜の仕草さは、可愛いかった。 「話したくなかったら、話さなくていいんだけど…」 俺の顔をみる結菜は、ツマミを一旦取り皿に置いた。 そして、俺は意を消して聞いた。 「初めて会った時さ、泣いてたじゃん」 「はい」 と返事をして、悲しい顔になり結菜は下を向いた。