午前零時。

私はネットカフェにいて、今日久々に会った男の子とSEXをしていた。

冷暖房完備のネットカフェ内において、私達のしていることは滑稽も滑稽で、彼の額から滴り落ちる汗が一定の間隔を持って私の身体のどこかに落ちていた。

薄暗い室内、安っぽいプラスティック製の薄い壁、声を出しようもんなら外に丸聞こえなのは必至だろう。



なのに、私は何をしている。



彼のふっくらとした唇が、彼の水分を多く含んだ唇が、彼の私よりも大きな唇が、私を蝕むようにして重なる。

何度も、何度も、何度も私の唇を吸い繰り返し、赤く腫れ上がらせる。

「やっ・・・ちょっ・・っと・・」

声なんて口と口の隙間から漏れればいい方。

私の意志なんて関係ない。私の唇も、私の意志もすべて彼の手の中にあるのだから。

好きだよ、好きだよ、好きだよ。

彼とのキスの隙間からそんな言葉が滑り落ちる。

私の唇に覆いかぶさるようして重なる彼の唇は、熱くて火傷しそうなくらいだった。

ここまで脳をとろけさせる様なキスは初めてかもしれない。

何がなんだか、冷静に状況を分析など出来ない。

望まれて今みたいな状況になったわけじゃないのは確かなのに、何で・・?



なんで、私は彼の唇にむしゃぶりついているの?



「はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・」

彼の吐息が漏れる。

彼の髪の毛が私の顔に垂れる。

彼の髪の香りは甘くて、彼の唇は乱暴だった。



「っん!・・・はぁ・・・はぁ・・・んっ・・・!」



口の中に彼の舌が這うようにして入ってきた。

私の口の中を乱暴に食いつぶす。

舌と舌が絡み合う。

私の舌と抱き合うように何度も何度も寄り添い合う。

舌と舌の絡み合いに身体をムズつかせてしまい、彼の股間に手を当ててしまう。

手のひらに感じる彼のふくらみ。

口の中に広がる彼の愛液がより激しく、ついには私の股間さえも熱くさせ始めていた。

「俺・・・もう我慢できないかも・・・」

彼の言葉の意味を理解し、私はそれをすんなりと受け入れた。