「こいつ…加那に変な嘘つきやがって」
奏が要じゃなく加那の名前を出してきたから焦った。
「ちょ!?加那じゃなくて要でしょ」
急いで奏に明希には聞こえないように言った。
「あ、つい」
たく…焦ったぁー…
「痛いやんけ!ぼけ!」
明希が頭を押さえながら奏に怒鳴る。
「あ?俺がいつお前の女をとった?だいたい付き合ってもねぇし、勝手にあっちが俺に惚れてきただけだろうが」
「…」
奏の言葉で明希が黙りだす。
あまりにも明希が可哀想なので慰める。
「明希…お前ならもっといい女が見つかるぜ?そんな浮気女忘れてしまえよ」
私がそう言うと「せやんな!!ありがとう要!」
機嫌治るのはや!!
明希の切り替えの速さに少し驚きながらも笑顔で「あぁ」と言った。


