Black Queen【1】




「なんか飲むか?」


冷蔵庫のドアを開けながら聞いてくる鉄二。


「いらない」


そう言ったのに私の目の前の机の上にオレンジジュースが置かれた。


いらないって言ったのに…。


鉄二はビールを片手に持って又横に座った。


ビールを開けゴクゴクとのみ始める。


「ぷっはぁ、やっぱ最高!」


飲むのをやめたかと思えば、おっさんみたいな事を言った。


「おっさんみたい…」


「おっさん!?俺まだ高三なんだけど!?」


「知ってる。」


「ちぇ」


鉄二はそう言って又ビールに口をつけはじめた。


「そういやさぁー…寿二が一回家に戻ってきたよ」


私がそう言うと「ぶっ」と鉄二がビールを吐き出した。


「汚っ」


「お前がそんなこと言うからだろ!?」


「私のせい!?」


「んで、寿二となんかあったのか?」


今回は鉄二が無視した。


くそぅ。


さっきの仕返しだな。


「……なんかいつまでこんな家にいるんだって言われた。」


「…そうか」


「鉄二もこの家が嫌だから出ていったんだろ、だって」


「まぁ…そうなるのかな…」


鉄二は悲しそうな声をだしながらそう言った。


そんな声を出されたらこっちまで悲しくなる。