「…悲しいもんだな?奏」
私は煙草を一本取り出して吸い始めた。
「…なにがだよ」
「お前いつからそんな弱ちぃ奴になったんだ?」
「…何が言いてぇ?」
奏の瞳をジッと見て
「昔はそんなんじゃなかった。」
私がそう言うと眉間の皺がなくなった。
「…昔の俺?」
「あぁ、昔のお前は大人数でもビビらず立ち向かってた馬鹿野郎だったじゃねぇか?しかも、ボコボコにされても…お前は立ち向かっていた」
「…。」
「私がお前とつるんでいたのは大馬鹿野郎だったから。」
「今の俺は根性なしって言いてぇのか?」
「あぁ」
「んだと?」
「お前を少しでも必要とした私が馬鹿だった。」
私は冷たい声で放った。
「あ?」
「頭冷やせ」
その言葉を最後に残して病室から出た。
ガチャ
扉の閉まる音がして出口に向かって歩き出した。
病院から出ると外はもう真っ暗で星がない夜空が広がっていた。
今日は疲れた…。
私は百鬼凰の奴らがこれ以上何もしない事を夜空を見上げて願った。
そして、家に向かってバイクを出した。
ーブォオオォオ


