「ほら、お前もはやく行け」


「あぁ、分かってる。じゃな」


泰という男はそう言って去って行った。



「闇龍…」


男は窓から見える月を見た。



「加那…覚えてるか…?」



そう呟いて男はゆっくり目を瞑った。