「すまんなぁ要」
明希は申し訳なさそうに私に謝ってきた。
すると、さっきのスキンヘッドが「あ、明希さん俺が悪いんです。山岡…すまなかった」と私に頭を下げてきた。
「別にいい。」
スキンヘッドは私の言葉で顔を上げ「すまなかった」ともう一度言って教室から出て行った。
「いや~でも、要には驚いたわ!まさか俺が負けるとは思わんかったわ」
明希は何もなかったように喋りかけてきた。
「追いかけなくていいのか?」
「あー…あいつは短気やからなぁ~少し頭冷やした方がえぇねん」
「へぇ」
それよりも、さっきから気になっていたのは明希がクラスの全員から『憧れ』の目や『恐れ』の目や『敵対視』の目があった事だ。


