Black Queen【1】




「すまんなぁ要」


明希は申し訳なさそうに私に謝ってきた。


すると、さっきのスキンヘッドが「あ、明希さん俺が悪いんです。山岡…すまなかった」と私に頭を下げてきた。



「別にいい。」


スキンヘッドは私の言葉で顔を上げ「すまなかった」ともう一度言って教室から出て行った。


「いや~でも、要には驚いたわ!まさか俺が負けるとは思わんかったわ」


明希は何もなかったように喋りかけてきた。


「追いかけなくていいのか?」


「あー…あいつは短気やからなぁ~少し頭冷やした方がえぇねん」

「へぇ」


それよりも、さっきから気になっていたのは明希がクラスの全員から『憧れ』の目や『恐れ』の目や『敵対視』の目があった事だ。