だいぶ食べたところで、
ばあちゃんが俺らにお茶を配る。
「ありがと!」
素直に受け取る俺ら。
…ら?
「ってぇ、ばあちゃん!!!
胡瓜泥棒になんで茶ぁ出すの!
お前も!なんで普通に飯食べてんだよ!」
箸で指すとすかさずばあちゃんが怒る。
箸を置いてから説明を求めると、
ばあちゃんはにっこり笑いながら言う。
「この子はねぇ、菜々実が預かってた子で
今は私が預かってるんだよ。
早苗ちゃん、ご挨拶しんさい」
頷いて、箸を置き、俺をじっと見ながら
頭を下げた。
「岩淵 早苗(サナエ)です。
どうぞ、よろしく」
「えっ、あぁ…どうも。
壱逗 亮佑です…」
「2人とも、仲良くね。
確か、同じくらいの歳だったね?」
すかさず、胡瓜泥棒――もとい、早苗は
「16歳、高校1年生です。
亮佑君は中学何年生?」
「お、俺も高校生ですっ!
俺と同い年なんじゃねーか」
うん。
今見逃さなかったぞ、俺は。
早苗のやつ、明らかに
嫌そうな顔しやがって…。
ムカつくーー!