予想通り、扉を開けて
中に入って来た早苗は
クリーム色に朝顔柄の浴衣を着て
白い目で俺たちを見下ろした。
紫色の帯が可愛い。
「あんたたち…そういう趣味が」
「「ないっっ!!!!」」
2人で全力で否定するが
その全力さ故に余計疑われる。
「助けてくれ、早苗!
直之が俺を襲おうと…」
こうなったら直之を悪者に。
事実だし。
「ちょ、違う…違います!」
さらに青い顔で否定する直之。
早苗は呆れた顔で直之を引きはがし、
俺を起こしてくれた。
「ばあちゃんが、2人も着替えろって」
「え…何に?」
「じいちゃんが使ってた仁平があるから
サイズが合えば着ろって」
おぉ〜、と声を上げる俺と直之。
「サイズが合えば、ね」と念を押し、
早苗は部屋から出て言った。
が、最後に
「お邪魔してごめんね、直之くん」
と笑顔全開で一言残すのも忘れなかった。
「亮佑ぇぇぇ!!」
「あっはは、どんまい、ゲイ」
「ゲイじゃねー!!!!」
「恥じることはないではないか。
さぁ、行こう」
「ゲイじゃねーって!!」
ははは、最高のネタを
ありがとう。

