ジンジンする頭を抑えつつ

『???』を頭に浮かべる俺と

まったく、と俺を見下す美少女。




両者睨み合い……




「ほら、さっさと中入りましょ。」


美少女が胡瓜を持ったまま

家の中に入って行く。

俺は呆然と見つめたまま、

慌てて後ろを追い掛けた。




なんだ?なんだなんだ?

今、俺の身に何が起きている?!




頭が痛い。

色んな意味で。

内側も外側も。





ってか、ばあちゃんの名前

"ナツ"って言うのか。

初耳だ。

母親は"ばあちゃん"か"お母さん"って呼ぶし

父親は"お義母さん"か"おばあちゃん"

俺は"ばあちゃん"だし。





ナツに、菜々子…。

確か、亡くなった叔母さんは

菜々実じゃなかったっけ。

へぇー、みんな"ナ"がつくんだぁ

いいなー、兄弟姉妹がいると…

俺は独りっ子だからなぁ…。













……じゃなくて!

今はそれどころじゃねぇ!









居間に戻った俺の前には

豪華なご飯ととれたての胡瓜、

そして、ちょこんとテレビの前に座る

さっきの女の子がいた―――。