晩御飯はBBQ。
ばあちゃん家から持ってきた野菜と
円香が持ってきた肉を焼く。
やたら野菜率が高いとか気にしない…
「美味しいー!」
「ちょっと、なんでこんなに焦げてんだよ!」
「亮佑にはピッタリじゃない」
その美しい微笑みが
物凄く怖いです早苗さん…。
育ち盛りの俺達は
ぺろりと平らげ、食後に持って来た
スイカを切り分ける。
川で冷やしていたから
すごく冷たくて美味しい!
例によって、早苗に小さいとこ
ばっかり渡されたけど…。
直之も早苗からでかいところを
奪おうとしてキレられ、
俺と一緒に小さいスイカを
食べさせられる。
「早苗ちゃん怖い…」
だよな。
ツンに対してデレが少なすぎだよな。
「花火持って来たんだー!
花火やろっ」
円香が持って来た花火で、
みんなはしゃいだ。
直之が打ち上げと噴出系を
持って来ていたので、
誰が火を付けるかで揉め、
やっぱりというか…うん、俺点火係。
綺麗な星空の下で、
噴出系花火がキラキラ輝く。
円香と笑い合う早苗が、
いつもよりもっと綺麗に見えた。
いいなぁ…こういうの。
「ほら、亮佑!次打ち上げ!」
なんて余韻に浸る余裕もなく、
花火に火を付ける。
打ち上げもすごく綺麗で、
ニッコリ笑った早苗に――キュン。
どんなに強く言われても、
ひどい目に合っても、憎めない。

