「さーぁ!張り切ってこー!」


「おーっ!!!!!」




初対面のはずなのに

すっかり意気投合している

直之と円香。




拳を空に突き上げて、

なんだか青春っぽい。




俺と早苗は目を擦りながら、

もう本当にどうにでもなれ!

ってくらいぐったりしてる。




今日の夕食と明日の朝食用の

野菜と米を持たされている俺は

1番歩みが遅く、テンションハイ!な2人は

ずんずん前を進んで行く。




「大丈夫?亮佑」


「あー…大丈夫…」




早苗が心配してくれるのが

すごく嬉しい。

よっしゃ、頑張るか!と

気合いを入れ直す。




「2人とも張り切り過ぎ…」


「なー…直之呼んだの間違いだったかな…」


「いいんじゃない?円香に相手させとけば」




結構ひどいことを言う。

が、事実なのでつっこまない。




20分くらい歩いて、

ようやくキャンプができる

開けた場所にたどり着いた。




釜戸も設置されていて、

なるほど、キャンプやBBQするなら

ココが最適だ。




「さぁ、テント張ろうー」




俺と早苗が傍観を希望したので

直之と円香は試行錯誤しながらも

15分ほどでテントを張り終えた。