突然車が止まった。
まだ家に着くには早過ぎる。
「どうしたの?」
「…さっき、後ろ向いたりしてたからかな
車酔い…したみたい…」
「自分が運転する車で?!」
「仕方ないじゃない…ぅう、具合悪い…」
まぁ、事故を起こす前に
車を止めたことは正解だと思う。
少し落ち着いてから車を
コンビニの駐車場に止めた。
「何か買って来るよ」
「ぁ、じゃあプリンがいい」
「却下。胸やけしそうな食材を
あえてチョイスするなよな…」
無難に水を買い与えた。
その時見たのだろう、母がニヤニヤして
俺の右腕を掴んで離さない。
「何すんだよ」
「オシャレなんて興味のなかった亮佑が
革のブレスレットしてる〜!
やっだぁ、やっぱり母さんには言えない
むふふ〜んな展開があったんでしょ?
そうなんでしょー、亮ちゃん!」
「これは違うから!
直之と円香と早苗と4人でお揃いだから!」
明らかにテンションダウンな母。
俺に何を求めてるんだ、この人は…。
「早く帰ろう。夜中の高速は
走らせたくないから」
「うん、早く帰ろう。
夜中の高速は走りたくないから」
やっと意見が一致したところで、
車のキーを回す。
俺たちが無事に帰れたかどうかは…
ご想像にお任せしよう。

