お昼に、ばぁちゃんと2人で
いつものように縁側に座り
朝握っておいたおにぎりを食べた。
こうやっておにぎりを食べるのも新鮮で
初めのころはやけに興奮したなぁ…。
ばぁちゃんが握ってくれるおにぎりの
絶妙な塩加減とか、日替わりの中身の具、
その全てに感動した。
ちなみに今日は梅干しだ。
「亮ちゃん、向こうに戻っても
元気でやるんだよ」
ばぁちゃんの言葉で、
"今から帰る"という実感が沸いて来て
ちょっぴり淋しくなる。
「またおいで」
全力で頷くと、ばぁちゃんも
ニッコリ笑ってくれた。
お昼を食べてから、もう一踏ん張り。
そこら中の雑草を毟り取った。
水を撒くころには、母も起きて
縁側でストレッチをしていた。
「さぁ、今日はここまでにしようか」
ばぁちゃんがホースや鎌を片付けながら
夕飯用になのか、トマトを収穫する。
今晩トマトかよ…とテンションが下がる。
でも、すぐに俺は晩御飯を食べずに
帰ることを思い出して、
さらにテンションが下がる。
シャワーを浴びて、着替えを済ませ
母に言われて荷物を車に積んだ。
俺の部屋に残されたのは、
背の低いテーブルと布団一組だけ。
この部屋も役目を終え、
客間として通常営業に戻るのだ。
それすら、淋しいと感じてしまう。
「早苗ちゃんに一目会ってから帰りたい!」
母がそう言って駄々をこねたので
出発を4時に変更した。
いつもは3時半頃帰って来るが、
たまに部活→バイトなんて日があると
7時半過ぎにしか帰って来ないし、
円香と長話したー、とか
立石が妙にしつこかったー、とか
イレギュラーが発生する場合もある。
俺も一目…最後に会いたい。

