そんな顔すんなよ…
「美味しい…です」
「ほらぁ!ね!
ナツばあちゃんのトマトは
すっごく美味しいよね!」
「う、うん…」
「ぇ、そうでもない?!」
「いや…とりあえず、手、離して」
何故か俺の手は早苗にぎゅっとされてて。
しかも…言いづらいけど…その…
地味に胸が手に当たってますからぁあ!
思春期の純情な少年に……
ちょっと刺激が強すぎますからぁあ!!
「ぁ、ごめん!ついつい」
テヘヘ、ってしたその顔に。
不本意だけど胸が、
――キュン。
って音をたてたんだ。
そんな俺を余所に、
「ばあちゃんただいま!
亮佑がトマト食べたよー!!」
「あらまぁ!
今夜はトマト祭だわね!」
と、トマト祭……。
さすがにまだそれは無理!!!!