ある日、亮佑は困惑していた。
目の前には、あの4人組が
目をキラキラさせて立っている。
…というより、囲まれている。
(どうして、こんな目に……)
ため息をつきたい気持ちを押さえ、
亮佑は玄関の外を眺めた。
――数分前。
亮佑は、ばあちゃん家の居間で
大の字になって昼寝をしていた。
脇に、強に設定した扇風機を置いて
静かな部屋で気持ち良い昼寝。
最近ゆっくり休めていなかったので
この時間は至福だ。
早苗とばあちゃんは
"女同士でお買い物♪"らしい。
早苗が帰って来てから
ばあちゃんは早苗と過ごす時間を
とても大切にしていた。
女2人が仲がいいと、
男の亮佑は少し寂しいのだが、
早苗もばあちゃんも幸せそうに
笑うので満足だった。
そんな亮佑を、
一気に困惑の中に
突き落とす玄関のチャイムが鳴った。