円香も立石も帰り、
夕食を終えてばあちゃんが
風呂に入ってる間。
俺は早苗と縁側に座っていた。
勿論、夏なのに大量に着込んで。
最近、夜になると肌寒い。
秋がもうすぐそこまで来ている。
「亮佑、先輩と何話したの?」
「ん?ぁあ、…シスターコンプレックスを
ただただ熱弁されてたかな…」
早苗は頭に?マークを浮かべる。
ははは…
いいんだ、別に。
俺の命の1つや2つ……ははは。
「ところで早苗。俺分かったぞ」
「何がよ」
「絵だよ!あの、畑描いてある奴」
早苗の顔が、かぁっと赤くなっていく。
な、なんだ。
何かマズイことを言ったのか?
「最低!バカバカ!なんで見たのよぉ〜!」
「え゙ぇ?!だって円香が……」
「あれ程見ないでって言ったじゃない!」
グーで肩パンされる。
地味に痛いやつ。うん、痛い。
「まっ、円香があれ程念を押すのは
逆に見て欲しい証拠だって…」
「見て欲しくなかっただけ!
なんで逆に捉えるのよ〜!!」
「別にいいだろー?
すごく上手だし!なんか絵が生き生きと…」
「ギャー!!!亮佑みたいな素人に
語られたくないわよ!!!
もう一発殴るわよ?!」
最近早苗が乱暴だ。
いや、凶暴になったと言っておこう。
「ごめんって!そんなに
揺らすな…ゴホッ」
思わず噎せてしまう。
「わ…ごめん。病人だったわね」
忘れてたんかーい!!
もっと大事に扱え!
少し咳をして楽になる。
早苗はオロオロしているが、
大丈夫アピールをして
なんとか落ち着かせた。

