次の日。
昨夜は見事に痣になった腹をさすりながら
軽めのシャワーで風呂を終わらせた。
風呂や脱衣所は『THE☆早苗ワールド』で
ばあちゃんは絶対使わない…!
ってものがざくざくしてた。
横になれば早苗の下着姿が目に浮かび、
悶々としたまま眠れなかった。
意識がなくなったのは多分、
外が明るくなってからだ。
「っだぁあ〜!!」
ばあちゃんに7時に起こされ、
目の下に大きなクマが出来ていた。
着替えて居間に行くと、
髪を一つにまとめて制服に身を包んだ早苗が
さっそく俺を睨みつける。
「お、おはよう…」
声をかけてみるが、ぷいっと
視線を外され、さささっと
ばあちゃんの手伝いをしに行く。
いや、だからね。
俺も悪いけどね、ばあちゃんだからね!
真犯人はばあちゃん!
俺は実行犯!!
「亮ちゃん、おはよう。
昨日はごめんねぇ。
最初に早苗に声かけたんだけど
中々お風呂行かないから
亮ちゃんに声かけたの〜」
だ、だからって!
じゃあ早苗に最終警告とか
『亮ちゃんに先譲るわよ〜』とか
なんらかの行動を示してくれ…!
がっくりうなだれると、
早苗が俺を指差しながら
「これからは!お風呂に入るときは
ノックぐらいしてちょうだい!」
ご、ごもっとも…。