家に帰ると、ばあちゃんが
珍しく張り切っていた。
今晩は樽澤さんも来て、
餃子パーティーをするらしい。
「いっぱい作らなくちゃ!」
「あたしも手伝うね」
早苗も楽しそうだ。
樽澤さんが来るってことは
夜中までどんちゃん騒ぎだろうか…
ぁあ、今夜は眠れそうにない。
少し手伝ったあと、
俺は部屋に戻って休んだ。
顔色が悪いとばあちゃんに心配された。
だから…俺考え込むのとか
苦手なんだってば!!
なのにこっちに来てからは
考えることや頭を悩ませることばかりで
そろそろ知恵熱でも出るんじゃないかと
さらに頭が痛い。
早々に布団を敷いて横になる。
今夜は眠れなさそうだから
仮眠でも取っておこう…
しばらくして、玄関から
騒がしい音がして目が覚めた。
時計を見ると30分くらいしか
眠っていない。
「きゃー、パーティーって
オシャレな言葉使うの久しぶり〜」
「何よそれー。まぁ、上がってよ。
今台所で仕込み中なの。手伝って」
「もっちろーん!
あれ?そういえば亮佑は?」
「さぁ。部屋に篭ってるわよ」
このテンション…この声…円香だ。
ドタバタと台所に向かう足音がして
そこからは円香のトークショー。
煩くて眠れるものも眠れない…。
さすが円香というか、なんというか…
アレがあってから会ってないから
少し気まずいんですけど…。
お構い無しなのね、きっと。
別にいいけどさ…辛いぜ。

