夏 色 の 風





「亮ちゃん、お風呂あいたから入りー」


ばあちゃんに声をかけられ、

準備する。




『風呂行ってくるわ』




メールを返してから立ち上がった。




一応、とか言われて母親に

シャンプーとか持たされてるけど…

持って行こうか、ちょっと悩む。




同じ銘柄だったらあれだよなぁ…

めんどっちーけど確認しておこう。

早苗のシャンプーと知らずに使って

めった打ちにされる、とか

ありそうで怖いし……。




用意を持って風呂場に行く。

電気がついていたから、アレ?と思った。

ばあちゃんがつけっぱなしにしたのか?

まぁ、いっか別に…と。

今思えばなんて浅はかだったんだ、俺。












そして俺は、ドアノブに…

手をかけ………







回してしまった。












この後、どうなるか、なんて

考えもせずに。