「こんちわー!ばーちゃんー」
「あら、よく来たわねぇ。
疲れたでしょう、上がりんさい」
待ちに待った夏休み。
俺、壱逗 亮佑(リョウスケ)は
母方の祖母の家に遊びに来ていた。
と、いうのも
俺の親父が海外赴任することになり
母親が一緒に行って、慣れるまで
色々面倒を見ることになった。
ちょうど夏休みだし、
俺一人でいいって言ったのに、
心配性の母親が裏で手を回して
夏休み期間中はばあちゃん家に
いるよう仕向けられたのだ。
もう高1なんだから
一人で留守番ぐらい出来るっつーの!
と、最後まで抵抗したのだが
『ご飯作れないでしょ。
毎日コンビニ?そんなお金はありません』
と一括されてしまった。
男の弱点だ。くそう。