月光に反射した白銀にはっと我に返るや否や、私はすぐさま叫んだ。 「平助、逃げて!!」 自分でも驚く言葉が口からスルリと出てきた。 正直私はこんな台詞をいえる立場なんかじゃない。 左之さんたちに託された平助を逃がさないといけない使命感と、平助を助けたい思いが私をこうさせたのだと思う。 私はまだ血の渇ききらない赤い刀を構え、「早く!!」と叫んだ。