「…明里さん。」 「えっと、この前会った…見垣さん?」 明里さんは何も知らない。 「私に何のご用で?」 優しく微笑む明里さん。 もし事実を知ってしまったら、 この美しい顔が悲しみに歪んでしまうのだろうか? 涙でぐちゃぐちゃになるのだろうか? そう思うとなかなか口が上手いこと開けなかった。 「見垣さん?どうかなさいました?」 だけど明里さんには最後の山南さんに会ってほしい。 私はただその一心で… 「今夜、山南さんが切腹します」