確かにこれから桜のことを隠し通していくのは少し難しくなる。 これからはどんどんと新しい隊士が入隊するし、 部屋だってもう空いていない。 「屯所をどこかへ移すか…」 「新撰組を受け入れてくれるとこなんてあると思います?」 俺がそう言うと総司が皮肉な笑顔を浮かべて返してきた。 前々から移転のことは考えていたから、 俺は一つだけ場所を思いついていた。 「西本願寺」