人間はいざと言うときには実際何もできない。 叫びたくても喉が震えて声がでない。 体の上には馬乗りで隊士が乗っている。 このままじゃ私はやりたいようにやられて 女だってバレるのは時間の問題だ。 バレたらこいつは驚くとかではなく、 余計に喜んで襲ってくるのが目に見える。 義父にされたことを思い出す。 それはそれは怖くて、痛くて、 気持ち悪くて仕方なかった。 二度と味わいたくなどない苦しみ。 『いい?何かあったらすぐに助けを呼ぶんだよ。』 優しい沖田さんの声が聞こえたような気がした。