本当にこの子はわかってるのかな? 一体自分がどんな立場にいるのかを。 できることなら僕もその隊士達の部屋に行きたいぐらいだ。 できることなら…ね。 僕はハァとため息をついた。 「私、もう寝ますね?」 そう言って去る桜ちゃんの後ろ姿を見送ることしかできない。 このまま何も起こらないことを願うしかできない。 僕はしばらくの間、桜ちゃんが消えていった方を見つめていた。 「あとで見回りでもしようかな」