「私にはいるんです。」 急に真剣な表情になった山南さん。 「とても、とても大好きな人が。」 顔によらず以外にも大胆な発言をした山南さんに驚いたことは黙っておこう。 「その人と私の関係は恋人なんかじゃなくて、」 山南さんは、暮れようとしている空の遠くを見つめる。 「曖昧で、」 まるでその愛しい人を見つめるような目で 「フワフワとしているんです。」 世界の何かを見透かすように空を見つめて言った。