「ひ‥左目?」 まさかの言葉に凛は驚いていた。 「うん。私、左目がないの。だから髪の毛で隠してる」 左目を髪の毛で隠してるには意味があったなんて‥ 「いつからないの?」 この質問の美雪の答えに、また耳を疑った。 「30年前ぐらい」 だって美雪は高校生。 だから16年間しか生きていないはず。