歩の言葉で美雪の笑いが止まった。


「警察ごときが、私なんか捕まえられない」


「冗談はよせ」


歩はナイフを奪うように手を出した。


その瞬間、歩が美雪によって壁に押し付けられた。


「くっ‥お前‥どんだけ力があんだよっ」


歩が抵抗しようが、美雪はビクともしなかった。


「っ離せ!!!」


歩の言葉が合図のように、美雪の顔が無表情に変わる。


「‥うっせーんだよ」