気づかれた…?
なんて思ってしまい、体が強張る。
「幸子…」
「…そんなこと…言わないでください…」
離れたくない。
このままずっと、凪さんの隣にいたい。
好きって気持ちが辛くなる。
ーーコンコン
「凪さん、お話があります」
「……わかった、今行く」
凪さんはあたしから離れると、扉に向かう。
「…………」
「……夜に、な」
「……はい」
涙は流れない。
うん、あたし強くなった。
凪さんが部屋に出て行ってから、あたしは一階に降りた。
一階はものが倒れてたりして、鬼神との戦いがうかがえる。
全軍で来てないって言ってたけど、そこそこの人数で来たみたいだ。



