「まったく、鬼神の奴ら、何を考えてるんだか」
「ですね…」
「はぁ、」
レッドローズもこれから危ないだろうなあ。
あたし、名乗っちゃったし。
なんて、美朱さんには絶対言えない。
「幸子、」
「あ…」
「凪さん、無事でしたか?」
「俺は部屋でゆっくりしてたよ。それよりこの子借りていい?」
「あ、幸子ですね。どうぞどうぞ、」
「ありがとう」
この人いるの忘れてた…。
あたしはほぼ強制的に部屋に連れて行かれた。
あの最近よく来てるという、歴代総長専用の部屋に。
「幸子…」
「凪さん…」
部屋に入るとすぐ、抱きしめられる。
凪さんの匂いだ…。



